皆さん、こんにちは。
今日は、「ファスト&スロー あなたの意思はどのように決まるか?」という本を読んでいます。
しばらく前に購入していたのですが、一旦、流し読みした後、積ん読リストに入ってしまったので、今更になって読み直しています、笑
この本は、人間の意思決定に関して、わかりやすい文体と身近な事例を用い、認知心理学的に深く分析しています(「わかりやすい文体」は、もしかすると、訳者の翻訳が優れているのかもしれません)
この本の上巻で最も関心のあった内容が、「認知容易性」に関する話です。
「認知容易性」と言うと、難しそうな印象を受けますが、章の副題に「慣れ親しんだものが好き」と付記されているように、我々は慣れ親しんだものを受け入れ、重要とみなしたり、錯覚することがあるように、人間は、「慣れ親しんだもの」によって、簡単に様々な影響を受ける傾向がある、といったことが書かれています。
簡単な例を挙げるならば、「○ンゴ」と書かれた文字を目にした際、直前にリンゴを見ていれば「リンゴ」を想起し、海に広がるサンゴを見ていれば「サンゴ」を思い浮かべる、といった具合です。
これは、至極当たり前のことを言っているように思われるかもしれませんが、このような行動は、「リンゴ」のような単純な文字列だけではなく、他のどんなことにも当てはまります。
以前に紹介した「東大主席が教える超速「7回読み」勉強法」の中でも、知識や情報を吸収するためには「認知」が必要であると語られています。
この本では、「認知」に関して、「知らないことは、理解できない」という、これまた当たり前に思われるような一言から始まり、「理解するためには、まず『認知』というプロセスが必要である」と説明されています。
つまり、どんなに頭脳明晰な人でも、「慣れ親しんでいないもの」「見たことのないもの」は、いきなり理解することはできず、どんな知識や情報も、まずは「認知」することが必要だということです。
もちろん、いくら見慣れているからと言って、相対性理論のようなものが突然わかるようになるわけではありませんし、難解な知識や理論を理解するためには、それに見合った幅広い情報の吸収、理解が必要になります。
お伝えしたいのは、普段から、この「認知」活動を繰り返すことで「物事の理解が早まる」ということであり、「認知」を無意識にこなすことができるようになると、あらゆる知識を横断できる脳を作ることができる、ということです。
多くの人は、何か「慣れ親しんでいないもの」「見たことのないもの」を目の前にすると、途端に「なんか難しそう」「私には無理」と言って、敬遠してしまいます。
しかし、そこには、単なる情報だけでなく、千載一遇のチャンスが隠れているかもしれません。
「あの時やっておけばよかった」「やっぱりそうなったか」のように、逃した魚を見て後悔しがちな方は、そのようなチャンスを逃さないためにも、普段から様々な分野にアンテナを張り巡らし、色々な情報に対する「認知」活動を意識してみてください!
この「全てを無意識に取り込もう!」は、また、本ブログやメルマガで掘り下げていきたいと思います。