皆さん、こんにちは。
先日、こどものサッカーの試合があり、いつものように側(はた)で観戦していたのですが、私の子どもが、思わず、監督も苦笑してしまう、スーパープレイを繰り出していました。
そのスーパープレイとは、相手のゴールキーパーがボールをキャッチしたあと、持っていたボールを背後からヘディングで落とし、こぼれたボールをゴールに入れる、というプレイです、笑
このプレイ自体は反則ではありませんが、ちょっと姑息でもあり、相手チームからすれば、「えっ!?」と思ってしまうようなやり方ですので、監督も思わず「苦笑」してしまったのです。
しかし、私が驚いたのは、そのプレイそのものというよりも、練習試合では無い公式なリーグ戦で、そのようなチャンスを虎視眈々と狙い、うまくやってのけた、我が子のイメージ能力の高さです。
私は、全くといっていいほど親バカ要素はありませんので、自分の子をべた褒めしたり、他人に自分の子どもを自慢するようなことはしないのですが、ことサッカーにおいて、私の子どものイメージ能力は優れており、このようなプレイを実践したことに、思わず驚いてしまったのです。
サッカーをあまり見ない方は、「そんなの普通にできそうじゃない?」と思われるかもしれませんが、YouTubeなどで、プロサッカーのスーパープレイ集(あるいは珍プレイ集)を見ていると、この「キーパーの背後から奪ってゴールが」時々出てきます。
私自身は、もともとサッカーに無頓着で、むしろ「嫌い」くらいのテンションだったのですが、子どもが小学校にあがり、学校のチームに加入することになったと同時に、私も一緒にサッカーをするようになりました。
じゃあ、折角だからと、YouTubeの動画やテレビの放送を、子どもと一緒に見ることにしたのですが、その際、ヨーロッパーや南米のトップチームのプレイだけしか見ないと決め、Jリーグや高校サッカーのような国内のプレイには目もくれずに、とにかく一流のサッカーだけをイメージするように過ごしてきたのです。
その甲斐あって、子どもはいっぱしのサッカー選手になり、チームで最も信頼されるプレイヤーとなったわけですが、それよりも、先にお話ししたスーパープレイは、とにもかくにも、7年間培ってきたイメージトレージングの賜物なのです。
ところで、この「イメージトレーニング」の話を、カナダ人の英語教師に話したところ、「イメージ」は間違っていると指摘されました。
私はすかさず「ああ、確かに」と気づいたものの、和製英語をそのまま使ってしまった私に、「それはビジュアライズ(visualize)だ」と彼が教えてくれました。
つまり、私たちが普段使っている「イメージトレーニング」は、(英語的に言えば)正確には「ビジュアライゼーション(visualization)」ということになります。
私たちが、何かを成し遂げようとした時、この「ビジュアライゼーション」は、非常に重要な要素となります。
子どものサッカーの話は、サッカーに詳しくない方はあまりピンとこないかもしれませんが、ビジュアライゼーションにより、脳内で構築されたイメージは、やがて「セルフイメージ」へと変換され、それが「自分にとって当たり前の状態」になります。
言わば、自身の「コンフォートゾーン」が、ビジュアライズした状態へと移行し、脳がそのコンフォートゾーンに自身を一致させるべく、全力で自分自身を動かすのです。
「コンフォートゾーン」とは、「自分にとって心地よいと感じる環境」のことですが、言い換えれば、私たち人間の脳が「自分にとって維持すべき」と認識している、最適な状態のことを言います。
そして、私たち人間の持つ「ホメオスタシス(恒常性維持機能)」が、この「コンフォートゾーン」を外れないよう、必死に調整にかかりますので、ビジュアライゼーションによって、未来の自分がコンフォートゾーンであると脳が認識した瞬間、大至急、そこに到達していない状態を解消しようと本人を動かしにかかります。
物理的な障害や、その他、自身の行動だけでは回避できない要因はさておき、ビジュアライゼーションによって自身の脳に構築されたセルフイメージは、自分を成長させるための強力な武器となります。
「強い成功意識はあるのに前に進めない」「目標を高く設定しているのに手応えが無い」という方も、必要なのはビジュアライゼーションです。
人間は、自分がイメージできないものを実現することができません。
ゴールを高く設定したのであれば、その臨場感をリアルに感じるきっかけを増やすべく、そのゴールの情報をできる限り吸収し、できる限りのビジュアライゼーションで成功イメージを描きましょう。
ビジュアライズしたイメージと、リアルのイメージが近づいた時、皆さんが描いたゴールは、既に目の前にやってきているはずです!