皆さん、こんにちは。
今日は、「予想通りに不合理」という本を読んでいます。
この本では、行動経済学というカテゴリーで、我々が日常的に陥ってしまう多くの不合理な出来事を、いくつかの事例を元に、研究・考察しています。
本書の前半では、価値の相対性や、需要と供給について書かれていますが、人間は、生まれたばかりのヒナが最初に見た生き物を親と認識するように、初めに影響を与えられた価値をアンカーとして引きずるそうです。
そして、その後、そのものの価値が不合理であったとしても、アンカリングされた価値は、未来の決断にまで影響を及ぼしてしまうとのことです。
少し話が難しくなりましたが、例えば、私の例で言えば、何かの買い物で10万、20万と使うのは躊躇するにもかかわらず、パソコンやスマートフォンのようなガジェットには、平気で10万、20万と支払ってしまうのは、初めから、パソコンやスマートフォンに魅力を感じており、自分にとって有用であると思い込んでいたからです。
その最初のインパクトによって定められた価値観(アンカー)があるため、その後も、10万のiPhoneや20万のパソコンの価格に、なんの抵抗も無くお金を払ってしまうようになったのです。
又、「自己ハーディング」という現象は、自分が以前に取った行動をもとに物事の良し悪しを判断する性質を言いますが、この性質により、人は、一度自分が選択した行動や、繰り返しおこなった行動について、「過去に何度も繰り返してきた」という理由で、「今後もそうすべきだ」と自分自身に刷り込みをします。
言ってみれば、ちょっとした洗脳のようなものですが、この本でも触れられているスターバックスのように、多くの企業は、この相対性をうまく利用し、商品の価値を定着させることに成功しています。
これは、皆さんのようなフリーランスや独立企業家にも応用できる理屈です。
著書「成功するフリーランス – 年収1000万円は簡単に実現できる」でも触れていることですが、フリーランスのような立場だと、同業種の企業やライバルのフリーランサーと「いかに差別化するか」が重要になります。
超絶スキルを持っていたり、競合の少ない技術を持っていれば話は別ですが、競合が多ければ多いほど、他者に差をつけなくてはいけません。
しかし、クライアントに自分の価値をアンカリングすることができれば、その後は、「自己ハーディング」により、自分自身を売り込むことが楽になります。
他者に秀でたスキルでアンカリングできるのが一番ですが、それが難しい場合、私は「はったり」でも良いと思っています。
スターバックスが、小ぎれいな店内にフラペチーノやマキアートを並べることで、「ただのコーヒーショップ」から「ちょっとオシャレなコーヒーショップ」へと印象を変えたように、フリーランスの皆さんも、トーク術や雑学を駆使してインパクトを与えられれば、その後はなんとかなってしまいます。
もっとも、流し読みした程度の知識を並べるだけでは相手に見透かされてしまいますが、自分の持っている知識や術(すべ)を総動員させ、自分を懸命に飾り立てることで、強いファーストインパクトを与えることができるはずです。
「自分は売り込みが下手だ」とか「営業がうまくいかない」という方は、ぜひ、最初の一球でアンカーを仕掛けることを意識してみてください!
この「アンカーを仕掛けよう!」は、また、本ブログやメルマガで掘り下げていきたいと思います。