皆さん、こんにちは。
今、「テクニウム」という本を読んでいますが、この本では、おおまかな内容として、個々のテクノロジーを包摂する「テクニウム」という概念について、様々な例を基に説明がなされています。
いわば、テクノロジーという分野における「ゲシュタルト」が「テクニウム」であり、多種多様なテクノロジーがお互いに関連し合うことで、「テクニウム」という空間を作り出しています。
短い文章で十分な説明はできないため、詳細は実際の本の内容に譲りますが、この本には、面白いトピックとして「発明の逆ピラミッド」ということが書かれています。
至極当たり前のことではありますが、例えば「テレビ電話」が発明されたとして、その発想を思い浮かんだ人は、おそらく、何万人、あるいは、それ以上いるはずです。
しかし、それをアイデアとして具現化する段階では急激に人数が減り、それを実用化する段階になると、更に人数が減ることになります。
つまり、トーマス・エジソンや、アルバート・アインシュタインのような、世紀の発明家とされる人物たちも、言ってみれば、初めにアイデアを思いついた人とは限らず、最終的に実用化したからこそ歴史に名を残すことができたのです。
又、この本には、「テクノロジー進化の三連構造」として、「テクニウム」を織り成す、三つの必要要素が書かれています。
その要素とは、「歴史的偶発性」「構造的必然性」、そして、「意図的開放性」です。
「歴史的偶然性」とは、歴史の中で、何かの拍子にアイデアが生まれるような偶発性のことを意味します。そして、「構造的必然性」とは、それらのアイデアを基に進化することで、そうあるべき構造が生まれた必然性を言います。
三つめの「意図的開放性」とは、偶然起こったアイデアが、然るべき構造に進化し、それを、世の中に対して意図的に開放される可能性を示しています。
話が少し難しくなりましたが、簡単に言えば、どんなに良いアイデアを思いついたとしても、それを実行し、実現しなければ、発明者として名を残すことはできず、そのアイデアや、発案者が注目されることは無いということです。
この本では、テクノロジーの進化について、その概念が語られているだけで、歴史に名を残すことや、どのようなテクノロジーが注目されるかについては書かれていませんが、上述の話を簡単な言葉に言い換えると、「やったもん勝ち」ということです。
お店に売っているものを見て「これくらい自分でも作れる」と言いながら実際は作らなかったり、何かの発明に関して「私も考えていた」と言いながら行動に移すことはない、といった人を時々見かけますが、要はアイデアがあっても、アウトプットできなければ意味が無いということです。
皆さんのようなフリーランスや独立起業家であれば、目新しいアイデアや、斬新な発想が必要とされることがあります。
しかし、普段からアウトプットする習慣が身についていないと、結局は「発明の逆ピラミッド」の中に埋もれていき、「ずっと前に私が考えていたのに…」といった形で、言い訳に終わる人生になります。
言ってみれば、上述の「意図的開放」をいかに自分が遂行できるかが「成功」の鍵になるということでしょう。
それが、例え些細なアイデアだとしても、それが何に転ぶかはわかりません。
「これは面白い」と思ったことがあれば、どんなことでもすぐに開放し、絶対的な価値を生み出してしまいましょう!
この「アイデアを開放しよう!」は、また、本ブログやメルマガで掘り下げていきたいと思います。