皆さん、こんにちは。
Apple製品もしばらく目立ったアップデートが無く、単なる速度やカメラのアップデートに留まっていましたが、2021年10月の発表では、新たな外観と新しいチップセットを搭載したMacBook Proを投入してきました。とは言え、さほどの驚きが無いのは、以前お話ししたように、現在の形のパーソナルコンピューターやスマートフォンが、ある程度成熟してしまったからだと思います。
ソフトウェアについても同様で、macOSなどは「Mac OS X」時代の初期頃まで、新しいバージョンが出るたびに目新しい機能や刷新されたOSデザインに心躍らせていたものですが、もはや大きな外観の変更も無く、プログラムの内部的な改善はあるにせよ、機能的にはマイナーアップデートを繰り返しているのみです。
Windowsも「11」がリリースされましたが、デザイン刷新が売りにもかかわらず割と残念な印象です。私はWindowsも使用していますし、OS自体は嫌いでは無いのですが、あれだけお金のある会社で、いくらでも優秀なデザイナーを雇えるにもかかわらず、センスの良いユーザーインターフェースにならないのは不思議でなりません。WindowsはmacOSに比べてカチッとしたルック&フィールで、macOSでは体験できない感触が気に入っていますが、Surfaceなどのハードウェアもいい感じの製品に進化していますので、そろそろセンスの良いインターフェースデザインを投入して欲しいものです。
ところで、掲題の「macOS Monterey」は、Appleの新製品に合わせてリリースされたOSの最新バージョンですが、今回もマイナーアップデートにすぎず、革新的な機能の追加実装はありませんでした。
OSのバージョンアップで気にすべき点は、使用しているアプリケーションの対応状況ですが、おそらくクリティカルな不具合は起こらないだろうとたかを括って、何も考えずにアップデートしました。
毎回OSアップデートで心配なのは音楽系ですが、私の使っている、Maschine、Komplete Kontrol、Traktor Proの動作は問題ありませんでした。Ableton Liveは最近使用していないのであまり気にしていませんでしたが、起動して軽く動かしてみた感じは問題なさそうです。Adobe CCも特に不具合なく動作しますので、私の環境ではMontereyとの相性は悪くありません。
Montereyの追加機能はどれも斬新さがありませんでしたが、私が今回のアップデートで唯一気に入ったのは、「AirPlay Receiver」です。
「Air Receiver」は、iPhoneやiPadなど、同一のAppleIDでログインしているApple端末であれば、音楽や画面をMacにストリーミングできる機能です。
私は以前からiPhoneやiPadの音をワイヤレスでMacに飛ばしたいと思っていたのですが、そうした機能が無かったため、仕方なくiPhoneやiPadをMacにUSB接続し、OS標準のアプリケーション「Audio MIDI Setup」で音声入力を有効にして、「Loopback」というアプリケーションでMacの出力デバイスに音を流していました(この方法は以前の記事で紹介しています)。
このやり方でも問題はありませんでしたが、いちいちアプリケーションを起動して入力を有効にしなくてはいけませんし、有線接続が必要なためスムーズではありません。「AirPlay Receiver」での接続方法は、これまでのAirPlayと同様、再生端末の出力選択アイコンをタップし、表示されるMacの名前を選択するだけです。
私がなぜこの機能を重宝するかと言えば、音響システムは全てMacにつないでいるからです。Macにはミキサーが繋がれており、その先にモニター用スピーカーが接続されていますので、音楽を聴くならば、このセットアップで再生した方が気持ちよく音楽が楽しめます。
今回の機能実装では画面も共有できますので、例えばiPhoneでYouTubeなどをブラウズしている際、「大画面で再生したい」と思った時には、さっとMacに接続して表示することができます。iPhoneやiPadの画面自体もミラーリングできますので、Mac版に無いアプリを大画面に表示したいという場合や、iPadで作業していて途中で大きな画面で見たいといった場合には良い機能です。
私のようなケースは意外と稀なのかもしれませんが、色々と使い所があるかと思いますので、Montereyにアップデートされた方は一度この機能を試してみると良いかと思います。