M1 MacBook ProとIntel MacBook Proを使ってみての雑感

2021年5月25日
Gadget macOS

皆さんこんにちは。

M1 MacBook Proを購入した件は、以前の記事でお話ししましたが、その後、調子の悪かったMacBook Pro Late 2019をようやく修理に出し、まともに使用できる状態になったので、両方を使用してみての雑感などをお話ししたいと思います。

調子の悪かったLate 2019は、修理へ出せずにいる間に保証期限が到来してしまったので、おそらくは70000円越えの修理費用になるだろうと覚悟していたのですが、対応していただいたスタッフさんの粋な計らいで「キーボード不具合対象機種」という扱いにしていただけたため、無料で修理することができました。

OSも入れ直し、M1 MacBook Proへ一度移したファイルを再度転送してすっきりしたLate 2019は、不安定だった以前の状態と比較すると本来の処理速度を取り戻したように感じます。

私はMacBook Proに外付けディスプレイを接続して作業するスタイルなのですが、ここ数年は外付けディスプレイ一台で運用していたものの、やはり二枚無いとストレスが大きいため、Late 2019の修理後に、使用中のものと同型のディスプレイをもう一台購入することにしました。

Intel MacBook ProとM1 MacBook Proの大きな違いは、外部ディスプレイの対応枚数です。M1では、Thunderbolt経由の外付けディスプレイが一枚に限られているため、買い増ししたディスプレイを活用できません。

私は修理から戻ってきたLate 2019の調子がそこそこ良いので、こちらをよりモバイルに活用しようと考えていましたが、M1が二枚のディスプレイをサポートしていないため、Late 2019をほぼ据え置きの作業用マシンとすることにしました。

結果、概ね大きな問題は無いのですが、Late 2019は、使い続けていると何かのタイミングで非常に負荷がかかり重くなることがあります。排熱に関しても、M1 MacBook Proと比較すると効率が悪く、同じような作業でもLate 2019の方がファンの回転が激しくなり、マシンが僅かに不安定になることもしばしばです。

何かの記事で「M1 Macは、OS側にタスクの処理を効率化させている」といった解説を見ましたが、どんなCPUであれ、OSが稼働中のタスクを効率化させるのは当たり前の話で、おそらくは、CPUなどのチップセットが純正になったことで、よりプロセッサーの状況に応じてソフトウェア側(OSなど)の処理を効率化させることに成功しているのだと思われます。

つまり、M1以前のIntelプロセッサーでもCPU自体のスペック的には、M1と同等かそれを凌ぐ性能があるはずなのですが、自社製品でない都合上、ソフトウェア側で最適化できないことがボトルネックになっているのでしょう。

しかしながら、Apple商法的には、過去製品をユーザーの気づかないレベルで徐々に非対応にしていき、あるいは、意図的に新製品のみ効率化するということを平然とやりますので、リリースから一年強しか経っていないマシンが高負荷になったり不安定になるのは、そうした画策によるものかもしれません。

いずれにせよ、据え置きマシン的に使うことにしたLate 2019は、先述の通り「概ね問題ない」のですが、例えば、Backup and Sync(Google Drive)が同期を連続的に行っているようなタイミングでは、ファンが高速回転し非常に不安定になります。

又、ファインダー周りの動作も、M1マシンと比べると多少のもっさり感があります。

Late 2019には、USB3のハブ経由で外付けHDDが4台接続されているのですが、これはLate 2019でもM1でも、ファインダーのレスポンスをかなり遅らせます。それでも、M1の処理速度はLate 2019に比べると高速で負荷が軽減されることから、全体的な体感ストレスはM1の方が少ないと感じます。

アプリケーションの対応状況については、私の環境だと「ほぼ対応済み」といったところで、仕事にも趣味にも問題なく使えています。特にAdobe系は、PhotoshopやPremierがM1ネイティブなため、起動から作業までかなり高速に使用できます。

その他のAdobe製品は、Rosetta2で動くものもありますが、それでもIntelマシンよりキビキビ動いています。

音楽系では、Native InstrumentsのTraktor、Maschine、Komplete、いずれもM1対応しているため問題ありません。Apple純正のLogic Pro Xはもとより、Ableton Liveも動作は安定しています。

ParallelsもM1対応版がリリースされましたが、Windowsを使う場合は、Inside PreviewバージョンのARM版を使わなくてはいけないため、ちょっとした確認程度ならば問題無いものの、Windowsを作業環境として使うには不安があります。私はWindowsのモバイルマシンを持っていないため、出先で時々Windowsが使えるのは便利でしたが、よく考えてみれば、ここ1〜2年はParallels上のWindowsを外出先で使う機会が無かったので、これは切り捨てることにしました。

というわけで、私の利用状況において、M1 MacBook Proは最高のモバイルマシンと呼べる状態になりましたが、Intelマシンと比べれば、外付けディスプレイの対応数など(これもApple商法的な意図で)制限はありますので、M1マシンが主力商品となるのは、次のリリースからになるのでしょう(その時は噂されている「M2」プロセッサーが搭載されているかもしれません)。


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