皆さん、こんにちは。
私は1990年代前半から今に至るまでメインPCとして Appleのマシンを使用していますが、一時期は趣味で新旧10台以上あった我が家も、今ではMacBook Pro一台におさまり、仕事も趣味も一台のマシンで完結しています。
マシンの買い替えサイクルは、MacBook系統がIntel CPUを搭載してから大体2年前後といったところだったのですが、Late 2018ではディスプレイ周りが1年も経たずに故障。仕方なく1年でLate 2019に買い替えましたが、今度はTouch Barと電源周りが故障し支障を来すようになりました。
Touch Barの故障だけであればなんとかなりそうなものですが、Late 2018は「esc」キーが物理キーではなくTouch Barに収められているため、escキーを使用する作業ができません。例えば、Terminalでサーバーにアクセスし、viなどのエディタを使っている際などは、escキーが使えないと使い物になりません。
又、今回のTouch Barの不具合には、Touch Bar全体が白く発光して点滅するという現象があり、出先で使用する際、激しく点滅する状態は周囲の人の迷惑になるだけでなく、使用者である私自身の目にもストレスを与えられます。
それだけならばなんとか我慢できるのですが、おそらくは電源周りが故障しているようで、スリープすると99%の確率で再起動がかかってしまうため、作業途中でディスプレイを閉じ、移動後にすぐ作業といったことができません。
そんな状況のため「修理に出したい」と思うも、新製品が新しいCPUということで使用しているアプリケーションの対応を待ち、ようやくM1プロセッサーへの対応が進んだと判断し購入することになりました(そして悲しいことにLate 2019の保証期間は過ぎました)。
ひとまず、Late 2019からUSB-C(Thunderbolt)経由でファイルを移行。以前は長くて数時間かかることがありましたが、初回表示時の残り時間「30分」も特に延長されることなく、およそ30分で完了。
普段使用するアプリケーションの動作チェックをし、「概ね問題なさそう」と思っていたのも束の間、Parallelsのバーチャルマシンについては対応が難しいということを理解していたので見逃せたものの、最も使用するAdobe PhotoshopとIllustratorが起動せず、「これでLate 2019を修理に出せる」と思った安堵が一気に覆されてしまいました。
Photoshopについては既にM1ネイティブ化されているはずですが、何度試しても起動画面でスタック。IllustratorはRosetta 2上で起動するといったレポートを見ていたので、いくつかの問題があっても、ベータ版を散々使用して耐性がついている私には、時折強制終了するくらいであれば我慢するつもりでいたのですが、残念なことに「全く起動しない」という結果になりました。
と言うことで、Late 2019を修理に出すために新しいMacBook Proを購入したのに「ただ新製品を購入しただけ」で終わってしまいました。
もっともPhotoshopについてはその内アップデート版がリリースされるでしょうし、(本稿執筆時点では)IllustratorもM1ネイティブ化したベータ版がリリースされましたので、じきに使えるようにはなるでしょう。
ただ、最近はMacBook Proに外部ディスプレイや沢山のUSBデバイスを接続してデスクトップマシンのように使用している都合上、それらをいちいち外して純粋なラップトップとして使用するのが億劫になっていたので、2台体制になった分、さっと取り出して気分転換にソファやダイニングで作業できるようになったのは不幸中の幸いです。
肝心のM1 MacBook Proの使用感ですが、さすがCPU周りがApple純正だけあって、OSや純正アプリケーションの起動は爆速。表示や操作の反応などユーザーエクスペリエンス的な部分も良好です。
ハードウェア的には、Late 2019に比べると、キーボード周りがしっかりとした作りになりました。タッチバーやパワー/Touch IDボタンも気持ち堅牢な感じになっており、なんとなく壊れやすそうだった印象も払拭された気がします。キーボードは、キーの構造が変わった分、押下時のストロークが長くなったり、押下した際のキー返りが強くなりましが、この点は、以前のタイプの方がスムーズさが感じられて良かったように思います。
それと、これは私の勘違いでしたが、USB-Cポートが従来同様4ポートだと思い込んでいたのが、2ポートしか無かったのは残念でした。
そう考えると「MacBook Airで良かったのでは?」などと一瞬後悔の気持ちがよぎりましたが、「Pro」と付いている所以として、Airに無いクーリングファンが装備され、例えば動画のレンダリングなど、ヘビーな作業では冷却も含めたスピード処理がなされているので「Pro」の選択で納得しています。
又、CPUやグラフィックの処理効率が劇的に向上されたためか、噂通り従来のマシンと比較して発熱はかなり抑えられ、以前ならば膝の上でしばらく使用していると本体が熱くなった作業でも発熱が感じられません。その自信の故か、底面左右にあった放熱口が無くなっています。
なんにせよ純正の恩恵はかなり大きいのですが、今回のタイミングでは、最も使用するアプリケーションであるPhotoshopとIllustratorが使えないのは痛い結果でした。
とは言え、優秀なマシンには違いありませんので、アプリケーションが安心して使えるようになるまで、贅沢なサブマシンとして使用していきたいと思います。