Appleの魅力について語ってみた!

2020年10月13日
Gadget iOS iPadOS macOS

皆さん、こんにちは。

Appleと言えば、もはや世界中の誰もが知る一大企業ですが、iPodやiPhoneの成功に至るまでは、Microsoftには遠く及ばない、わずかな市場を持つ一企業でした。

iPhoneやiPadなどにより世界中にAppleの名を知らしめたのは、言うまでもなく「Steve Jobs」だと世間では認知されています。

そしてSteve Jobs亡き現在、「Appleは魅力を失った」と言われることも多くなりましたが、私は、Appleの魅力はSteve Jobsによるものと言うよりも、Appleという文化によって培われてきたものだと思っています。

そもそもSteve Jobsがいないことによって製品の魅力が薄れ、いわゆる「Apple信者」と呼ばれるような人たちが離れていくのであれば、Steve Jobsが不在であった1985年から1997年という12年もの間、信者達すらApple離れをし、Apple自体が存続することは無かったでしょう。

その12年間のAppleの業績は好調とは言えませんでしたし、PowerPCというCPUを搭載したMacのリリース以降は様々な機種が乱立し、果ては「PowerPC互換機」と銘打ち、MacOSを搭載した他社製マシンが販売されるなど、混沌の時期を送ったことは確かです。

そのような困難の時期を乗り越えAppleを支えていたのは、Appleが創り出したコンセプトの中で製品デザインを行ってきた多くのスタッフによるところが大きいでしょう。

それは例えば、初期のMacintoshから1990年代までの製品デザインを行なっていた「Frog Desigh」や、MacOSのフォントやアイコンなどのGUIをデザインした「Susan Kare」といったユニークなデザイナー達です。

iPadと言えば、この数年の間にアイデアが作られ、そして製品化されたデバイスだと多くの人は思っているかもしれませんが、この製品コンセプトは今から40年前である1980年代に作られたものです。

この時代はまだSteve JobsがAppleにいましたので、コンセプトはSteve Jobsを始めとした創業スタッフによるアイデアが大きいとは思いますが、1982年の段階で今のiPadと大きく変わらないデザインを作り出していたのは前述の「Frog Design」です。

他のメディアでも時々取り上げられることがありますが、Frog Designはこの他にも、携帯電話やモジュール式のPC、ノートPCが一般化する以前の薄型ラップトップ、液晶画面が量産化されていなかった時代に現在のiMacのような液晶ディスプレイ一体型PCをデザインしています。

又、1987年に作られた「Knowledge Navigator」と題されたコンセプトムービーでは、現在のiPadのようなデバイスが登場し、薄型画面の中でビデオチャットと同時に書類を開いてコミュニケーションするといった、現在を予見したような世界を描いています。

ちなみに、この「Knowledge Navigator」は、Steve Jobsを追い出した元PepsiCo CEO、John Sculleyの下で作られたものです。

つまり、大元のコンセプトにはJobsが関わっているかもしれませんが、それを具現化しようというAppleの文化は、彼の不在の間も息づいていたのです(もっとも、タブレット型コンピューターについては、更に昔の1968年にAlan Kaysが「Dnyabook」という名でコンセプト化していました)。

その他にも、Steve Jobs不在のAppleは、インターネット通信が可能であった「Newton」というPDA(現在のタブレットのような端末)をリリースしたり、「Quick Take」というデジタルカメラをリリースしたりもしています。

いずれも時代が早すぎたためか商業的な成功を収めることはありませんでしたが、Steve JobsがAppleに戻り、iPhoneやiPad、それらに収められているデジタルカメラの技術が新たな成功の鍵となったのは、Steve Jobs不在の間にも、そうした歴史があったからだと考えられます。

私は「パイオニア」という意味で、Steve Jobsが尊敬に値する人物だと思っていますが、兎角、生前の商業的成功が大きすぎたため、没後の評価は異常なまでに過剰になっているように思います。

iPhone以前、Steve JobsはMicrosoftやBill Gatesをライバル視し、Windowsとの比較広告を作ったり、猿真似のように悪口をいうことが多々ありましたが、そもそも、Appleのコンピューターが革新的だと評価された(現在はあって当たり前の)マウスや、マウスカーソルを用いて操作するGUIベースのOSは、1973年より開発されていたXerox社のコンピューター「Alto」を模倣したものです。

このくだりは、本などでも語られているのでご存知の方も多いかと思いますが、Steve JobsがXeroxを訪れた際にAltoに触れ、その衝撃からAppleのコンピューターにマウスやGUIを実装し、それらが現在のパーソナルコンピューターの基礎となったのは有名な一節です。

そのようにAppleやSteve Jobsの歴史を振り返ってみると、没後のSteve Jobsの功績が過大評価されていることが分かるかと思いますが、彼の才能は、既存のアイデアと彼の描くイメージを一体化させて新たな製品へと具現化し、その他者を顧みない性格でマーケットへ売り込むという能力に尽きます。

その勢いが無くなったという意味で今後のAppleはスローダウンしていくのかもしれませんが、それ以前に昨今のAppleから魅力的な製品がリリースされないのは、パーソナルコンピューターやスマートフォンのようなものが成熟してしまったからにすぎないと思われます。

ノートPCに関しては、小型化、薄型化などが進められてきましたが、「人が使う」という意味での物理サイズを考慮すれば、小型化にも限界がありますし、これ以上の進化は、CPUやその他のチップセットの高速化ぐらいしかありません。

タブレットやスマートフォンについても、現在の製品を見ればわかるように、どの企業の商品もCPUの高速化、ディスプレイの精細化、カメラの高機能化、くらいしか改善されている点が見当たりません。

おそらく、次の革新的デバイスは、Neuralinkの脳直結型コンピューターのような機器であり、ソフトウェア的に言えば、それらを統合する新たなOSになることでしょう。

話がややそれましたが、Appleの魅力は、皆が思うようにSteve Jobsによる功績が大きいことも確かです。

しかしながら、Appleそのものの魅力は、創業者である彼らのコンセプトに共感し集まってきたデザイナーやプログラマー、そして製品を愛してきたユーザー、そして、Guy Kawasaki氏や、日本で言えば、林信行氏のような、Appleのエヴァンジェリスト(伝道師)達が成熟させてきたのだと、Appleファンの一人として感じます。

もっとも、ファンと言いながらも、私が一番Appleが面白いと感じていたのは、68KからPowerPCの間の(主にJobs不在の)期間でしたし、初代iMacやPowerBook G4がリリースされたあたりから、Apple製品自体には魅力を感じなくなっていました(唯一良いと思ったのは、UNIXベースのMacOSXへと変わったこと)。

私が今でもApple製品を使うのは、他に選択肢が無いからという理由なので、誰もパーソナルコンピューターを使わなくなる(BCIのような他の代替手段が一般化する)までは、Appleを応援し続けていくことになりそうです。


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