映画「行き止まりの世界に生まれて」を見てきた!

2020年10月5日
映画・ドラマ 社会問題

皆さん、こんにちは。

先日、長く雑誌の仕事でつきあいのあったライターさんからお誘いをいただき、渋谷にできた会員制のミュージックバーである「不眠遊戯ライオン」のイベントに顔を出してきました。

まだまだコロナ禍と言われている中ですが、以前、映画「KIDS」の日本初オフィシャルBlu-ray/DVDのウェブサイトを制作した際、インタビューを受けていただいた日本を代表するスケーター、江川芳文さんことYOPPIさんがDJをされるということで、顔を出すことにしました。

不眠遊戯ライオンは、渋谷の宮下公園斜向かいのビルの7階にできたスペースですが、このビル自体が飲食ビルとして新しくなっていましたので、おそらくはオリンピックのインバウンド需要を見込んでいたのではないかと思います。

小箱ながらも、中央に金のライオンの像が鎮座していたり、大理石の床張りや豪華なバーカウンターと、良くも悪くも1990年前半のバブルの雰囲気を醸し出しています。

内装はやや私の趣味に合いませんが、音響設備はかなり良く、会員制であれば変なお客も来ませんので、クラブ〜ミュージックバーとしてはまあまあ良い箱なのではないかと思いました。

先日投稿した「mid90’s」という映画はスケーターを主軸とした映画でしたので、スケーターであるYOPPIさんに話を振ってみたところ、「それよりも」とオススメされたのが、掲題の「行き止まりの世界に生まれて」です。

原題は「Minding The Gap」ですので、だいぶ意訳されてしまっていますが、映画の雰囲気はこのタイトルで伝わるものの、変更する必要は全くありませんので、わざわざ邦題を作る慣習はそろそろやめていただきたいと切に思います。

この「行き止まりの世界に生まれて」は完全なるドキュメンタリー映画で、「ラストベルト(Rust Belt)」と呼ばれる一帯の一つ、アメリカはイリノイ州にあるロックフォードという街が舞台の作品です。

「ラストベルト」とは、五大湖の南側に位置する、かつて工業や製造業が栄えていた地帯であり、工場の海外移転が進んだ2000年代以降、急激に景気が悪化した一帯のことを指します。

そして、工場の稼働しなくなった街は、まるで錆たように変貌してしまったことから、「Rust=錆、Belt=帯」と呼ばれるようになりました。

この作品は、そのラストベルトにあるロックフォードという街に暮らす、スケートだけが唯一の楽しみである若者たちとその周りの家族について、ありのままの生活を映し出しています。

製作は2018年のため少し時間が経っていますが、新型コロナウイルスによって、一部の大企業以外、アメリカ経済は更に悪化していますので、ラストベルトの状況は映画製作時よりも更に悪くなっているのではないかと思われます。

この映画で映し出される若者たちは、皆スケートボードに興じていますが、スケートはあくまでも若者の気持ちをつなぎ留める1要素でしかなく、アメリカに内在する、貧困、家庭内暴力、教育、といった要素が大きなテーマと言えるでしょう。

ドキュメンタリー故に、中身について話してしまうと面白さが半減してしまうため、具体的な内容については触れませんが、日本ではなかなか知り得ないアメリカの現状を知り、家族や友人についての大切さを知ることができる映画でしたので、機会があればぜひ見て欲しい作品です。

「hulu presents」ということでしたので、おそらくは、日本のhuluやその他の動画配信サービスでもすぐに配信されるのではないかと思います。

個人的な印象としては(映像の作り的に)わざわざ映画館で見る作品ではないと思いましたが、現時点ではオンライン配信されていませんので、公開館が近い方は劇場に運んでみるのも良いかと思います。


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