皆さん、こんにちは。
いまや検索エンジンや広告だけでなく、様々なテクノロジーの研究成果を出し続けるGoogleですが、そのGoogleが、動画の最初と最後の画像から途中の動画を生成することに成功したそうです。
テレビやスマートフォンなどで見る動画は、1秒に数十フレームの静止画が切り替わり、私たちの目には動いているように見えるわけですが、Googleが作り出した技術では、その切り替わる画像の最初と最後だけがあれば、途中の動きを予測して画像を生成することができます。
又、同時期に韓国のサムソンが、数点の顔写真を元に画像を自動生成し、それを動かすことのできる技術を発表しています。
このニュースだけを聞くと「ふーん、すごい時代ですね」という話ですが、昨今、誰もがスマートフォンで画像を加工することができ、SNOWやSNAP CHATなどで子どもや別人になることが当たり前になった次の時代には、やってもいないことを動画で作り出すことのできる世界がやってきます。
ハリウッド映画などでは、動作している人物を編集する技術が一般的になりましたが、将来は、それを誰もが手軽にできるようになるわけです。
今でさえ、画像をコラージュして捏造写真を作り出し、人をだましたり、悪ふざけで炎上したりといった事案があるわけですが、それが動画ともなれば、騙される人は今以上に増えるはずです。
又、景色や街などもそれらの技術で生成され、VRやARなどの発展に伴い、コンピューターの生成した画像を通じて、よりリアルな体験が可能になります。
アートやエンターテイメント、あるいは医療分野などにおいては、そうした作られた景色が大きな発展をもたらすわけですが、技術が高度に進化し、物理世界と仮想世界の境界線がぼんやりとしてきた頃、映画「マトリックス」のように、「いつの間にかコンピューターによって世界が作られていた」ということにもなりかねません。
もっとも、認知科学的に言えば「脳が認識したものが現実」とも考えられますから、その体験が仮想かどうかは(考え方によっては)関係ないとも言えますが、いずれにせよ、今時の「フェイクニュース」や「コラ画像」どころの騒ぎではなくなるのは時間の問題でしょう。
SF的な話はさておき、誰もが手軽に沢山の情報を手に入れられるようになった現在、騙される人、搾取される人は、どんどん増えていくでしょう。
私自身は、元々コンピューターやインターネットが好きで、趣味が高じて仕事になったくらいですから、ネットからの情報収集には余念がありませんが、物事の本質を知るには、できるだけ第一情報に近づくこと、物理的な情報であればその場に行って体験することが必要だと考えています。
例えば、先日、令和をまたいで初の北海道旅行に行った話をしましたが、私の北海道のイメージと言えば、白銀の雪景色、美味しい海産物や、綺麗な大自然といった、謂わば「ありきたりの北海道イメージ」を持っていました。
ところが(道民の方には失礼ですが)食べ物で言えば東京の方が圧倒的にクオリティーが高く、北海道各地の景色も、私が想像していたほどすごいものではありませんでした。
もちろん、海産物は漁港に上がった獲れたてを食べれば美味しいに違いないのですが、豊洲市場(少し前なら築地)には世界中の厳選された海産物が大量に集められ、(店によっては)さらに厳選された素材が腕利きの料理人のセンスで供されるので、そうした料理やサービスと比較してしまうと、事前の期待もありすぎて残念に思ってしまったのです(もちろん、北海道にも素晴らしい料理屋はあると思いますが)
北海道の山々や湖、広大な牧場もそれなりの景色でしたが、一方で、函館や羅臼のような湾岸地域は、どちらかと言えば廃れた過疎地で、話には聞いていましたが、交通機関の撤退や不備などでどんどんと荒廃が進んでいるように感じられました。
このようなことは行ってみて初めて気づくことで、ネットの情報だけではわからないことも沢山あります。
そもそも、人間の認知能力は、自らの関心や知識の量によって制限されてしまいますので、いざ現実の物事を物理的に体感したとしても、体感できる量は人によって異なります。
それでも、その場で五感によって感じられる情報は、画面で得られる何倍もの情報ですし、移動が必要ならば、その道中で予想外の情報も得ることができます。
いずれにせよ、物事の本質を知るためには、事実に近い情報(もしくはその事実そのもの)、物理的な事柄であれば、それを実際に体感してみることが必要です。
世の中の立ち振る舞いやビジネスなどにおいても、色々な情報に振舞わされて、自分にとっての「正攻法」を見つけられずにうまく行かない人をよく見かけます。
「色々な本やサイトを見たけれどうまくいかない」と戸惑っている方は、ぜひ、自分が必要な知識や情報の「源泉」を辿るよう行動してみましょう。
本質を見極める「審美眼」を徐々に磨くことで、やがては、自分にとっての成功法則を確立できるはずです!
この「本質を見極める審美眼!」は、また、本ブログで掘り下げていきたいと思います。