皆さん、こんにちは。
株やFXなどの情報を見ていると、時々「聖杯」なる言葉を目にすることがあります。
この言葉自体は、ご存知の方も多いかと思いますが、特に株やFXなどのトレーディング用語ではありません。
元々は、キリスト教の逸話の中における「杯」のことを指しており、後に使われるようになった「聖杯」の語源は、中世の「聖杯伝説」によるものと言われています。
つまり、そもそもは「聖なる杯」が「神聖な力」を持つ象徴として語られてきたことにより、例えば、株やFXであれば、絶対的な「勝ち法則」のようなものを指すようになったのです。
その絶対的な「勝ち法則」を「聖杯」として、株やFXなどでの「必勝法」のように商材を売っているのをよく見かけますが、実際は、そのような聖杯は存在しません。
特に、株やFXなどのトレーディングは、極端に言えば、上がるか下がるか、50%の確立を当てるだけのことであって、それを「絶対的手法=聖杯」として勝ち続けることは不可能なのです。
もっとも、これもよく言われることですが、トレーディングのような相場で勝つためには、「いかに負けを少なくするか」ということが重要になります。
トレーディングの経験が無い方は「なにを当たり前のことを」と思われるかもしれませんが、相場で負け続け、あっという間に退場してしまう人のほとんどは、あきらかにマイナスの状況であっても、「負けている」という現実を認めようとせず、大きな損をして資産を失い退場となるわけです。
逆に、いかに相場に残り、その中でチャンスをつかむには、損があれば即機械的に切り、淡々とエントリーをして大きなチャンスを待つのです。
これは相場の話ですが、ビジネスや生き方においても適用できる考え方です。
特にビジネスなどの世界では、前述の「聖杯」のようなものが持ち上げられ、「絶対に稼げる!」とか「あなたも億万長者!」のような見出しで商材が売られていたりしますが、そもそも絶対的な聖杯があれば、人に教えることは無いでしょうし、仮に「聖杯らしきもの」があったとしても、多くの人が使い始めれば、その手法の効果は無くなるでしょう(それ故に、それ自体は絶対的な手法である「聖杯」では無いでしょう)
前回もお話ししたように、私自身も「成功本」にカテゴライズされるような本を書いていますが、内容はあくまでも普遍的なことであって、「絶対に稼げる!」といったことは書いていません。
巷の成功本に掲げられた「稼げる!」のような派手な見出しや内容に魅かれ、それを幻想のように見入ってしまうと、うまくいかないことに対して、その原因を本質的に理解できなくなり、かえって負のスパイラルに陥ってしまいます。
派手な成功本の全てが間違っているということはありませんし、その中にも、何かしら気づきやヒントはあるでしょう。
しかしながら、最も重要なことは、先の相場の話ように、「いかに負けを少なくするか(いかに間違いに早く気づくか)」といったことを意識しながら、淡々と「エントリー=新しいことにチャレンジ」し、大きなチャンスがやってくるのを待つことです。
巷に溢れる「聖杯らしきもの」は参考にしつつも、そうした体験談や自己啓発的内容は「いいとこ取り」に留めておき、世に言う「聖杯」という幻想は捨て、自分なりの「聖杯らしきもの」を構築すれば、やがて大きな成功をつかみ取るための手法が確立できるでしょう!
この「聖杯という幻想を捨ててつかむ成功のヒント!」は、また、本ブログやメルマガで掘り下げていきたいと思います。