踏み固められた道から外れて獲得する新しい気づき! Part1

2019年3月5日
自己啓発

皆さん、こんにちは。

唐突ですが、掲題の「踏み固められた道」とは、以前の記事でも引用した、アレクサンダー・グラハム・ベルの言葉からの引用です。

アレクサンダー・グラハム・ベルは、皆さんご存知の通り「電話」を発明したことで知られる学者ですが、そのベルが残した「Leave the beaten track behind occasionally and dive into the woods. Every time you do you will be certain to find something you have never seen before.」という名言の中の一節が、「踏み固められた道(beaten track)」なわけです。

日本語にすれば、「時々は踏み固められた道から離れて森に飛び込んでみよう。その度にきっと見たことのない何かを発見するだろう。」という訳になりますが、言い換えれば、「時々いつもやっていることから離れて違うことに挑戦すれば、新しい発見がある。」という意味になります。

この一節は、私が電子版を編集した「木を食べる(志村史夫 著)」という本を通じて知りましたが、その著者である志村史夫氏が半導体研究のために単身アメリカを訪れた際、ニュージャージーのベル研究所にある銅像に掘られたこの言葉を見て感銘を受け、以降、様々な研究を続けてきた氏の座右の銘となっている言葉となったそうです。

「木を食べる」は、タイトルと裏腹に自然や物理の教養としても面白い本なので、ぜひ読んで欲しいと思いますが(Kindle Unlimitedなら無料です)、私自身もこの名言に感銘を受け、行動の指針として強く意識しています。

そもそも、私自身、良く言えば多趣味、悪く言えば色々なことに目移りしがちな性格なわけですが、振り返れば、しょっちゅう横道をそれていったことが後の自分を作り上げてきましたし、様々なことを吸収してきた結果、自ら意識せずとも、ビジネスの面で優位性を持つことができました。

拙著「成功するフリーランス」でもお話していますが、私自身、一般の人が機材を持つことがなかった時代からDJをやっていたり、音楽制作をするつもりで買ったパソコンが印刷〜デザインの方向に転がり、インターネットやプログラミングをかじったりしている内に知識やスキルが蓄積され、それらを通じて培った人脈が、やがてお金を稼ぐ糧にまで育っていきました。

私は一つのことに集中して極めている人もすごいと思いますが、成功している人のほとんどは幅広い知識や経験を持っているように思いますし、やはり、色々なことを知っているからこそ、自身のモチベーションを高め、行動に移すことができるのだと思います。

前々回の記事で「環世界」の話をしましたが、環世界で言う「作用世界」は、それを感じることのできる自身の「知覚世界」によって感じられる範囲が変わります。

「環世界」については、前々回の記事、もしくは、ユクスキュルの「生物から見た世界」を読んでいただければと思いますが、簡単に言えば、人間の目とハエの目では、見える世界も全く異なり、知覚できる情報にも圧倒的な差がある、といったようなことです。

当然ですが、人間とハエの目は構造も異なり、それ故に認識できる世界の範囲が違います。

人間とハエのような例であれば、そもそも身体的な違いの話になってしまいますが、同じ人間であっても、目の前に見える世界(=作用世界)は異なります。

その違いを生じさせる大きな要因は、目の前の世界への「関心」です。

人間の脳は、その大脳辺縁系で「不要」とみなした情報を「無かったこと」にしますが、「不要」かどうかを判断する基準は「関心」であり、「関心」を呼び起こすかどうかは「知識」の有無が大きな原因となります。

例えば、道に備えられている「道路標識」は、自動車やバイクを運転する人ならば必ず意識しますが、普段車を運転しない歩行者が意識することはほとんど無く、進入禁止や駐車禁止の標識などは、まず目に入らないはずです。

道路標識の場合は安全と別に法的な抑止力が働いているため、強制的に「関心」を持たされている側面はありますが、同じ道沿いにあるカフェや本屋ならば、個々の趣味によって「関心」に大きな差がでるでしょう。

カフェそのものや、カフェでくつろぐことに「関心」が無ければ、その店に気づくことは無いでしょうし、本を読む習慣が無ければ、本屋に「関心」が向くことはありません。

同様に、世の中のどんな情報も「関心」が無ければ、それに気づくことはできません。

成功のきっかけは「運」も大きく左右しますが、その「運」ですら、「関心」が無ければ、あっさり見逃してしまうことになるでしょう。

「関心」を作るのは「知識」と「経験」です。

その二つを得るためには、いつもいる場所に止まり続けることなく、時々は「踏み固められた道」を離れ「森の中」に飛び込んでみることが必要です。

「なかなか現状を変えることができない」「新しいことに出会うきっかけが無い」と悩んでいる方も、自身の分野にこだわらず、様々なことに勇気を持ってチャレンジをし続けていれば、やがては「これまでに見たことのない何か」に気づくことができるはずです!

この「踏み固められた道から外れて獲得する新しい気づき!」は、また、本ブログで掘り下げていきたいと思います。


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